このレビューはネタバレを含みます
すごい作品だった
何と感想を述べたものか分からない
家のすぐ隣で虐殺が行われているのに、誰も関心を抱かず普通に過ごす家族
おばあさんが突然いなくなったことで家族の異常さが際立つ
ユダヤ人たちの所有物を当たり前のように奪っているなど、地味な描写がえげつない
最後の方の転属のくだりがよく分からなかったが歴史を見るに、ベルリンに転属→約半年後にヘス作戦のためアウシュビッツ所長に戻ったということのようだ
ヘスを悪人としてではなく、あくまで普通の人間として描いていることでより恐ろしさを感じる
ヘスは戦後、上官の命令を拒否することができたはずだと絞首刑になったが、自分が彼なら拒否することができていただろうか
アウシュビッツの未来に気づきながらも闇の中へと消えていった彼は、自分の未来も察していたのだろうか
定点カメラの画面と異様な音が印象に残る
