楽しみにしていて初日に鑑賞!
いやー私にはすっかりハマりすぎた。
アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす収容所館長とその家族。
使用人を多く抱え広大なプール付きの庭で幸せを満喫している。
壁を隔てた隣から聞こえてくるかすかな怒号や悲鳴、銃声。
常に濛々と煙を吐く煙突。何かが燃えている。やってくる列車の音。
誰一人捕らえられたユダヤ人が映るわけではない。
しかし、延々と伝わる恐怖がそこにある。
栄転して転属する夫に、子供たちのために環境を作り上げたこの場所を離れたくないという妻。
淡々と新しい焼却炉の説明を聞く夫。
自分達にしか関心がないってなんという恐怖なのだろう。
ガス室?焼却炉?を掃除し、おびただしい汚れた靴が積み重なって見えるガラスを淡々と磨くごく普通の女性たちの映像が突き刺さる。
終戦後、司令官家族、無邪気な子供たちにはどんな未来があったのだろう。
そこまでは描かないよね。
無関心の恐怖を客観的に見せつけられた作品。衝撃がおさまらず言葉にならない。