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関心領域のbaomyaoのネタバレレビュー・内容・結末

関心領域(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ペルシャンレッスンをつい3日前に観てからのこれ。
悲劇はありふれた個人の集まりで構成されていて、それはその瞬間には気づかなくて、、、でも約80年を経て博物館として現れたときに、何とも言えない虫の悪い感覚と、背筋に恐怖を感じた。(特にエンドロールの音楽というか音というか…)

今ある諸問題に、ヘス妻同じく自分が加担していることにはもちろん…なのだけれど、この映画は改めてそれを問いかけたいというよりは、そのもっと先にある暗闇を語っているような。。
この積み上げが、次の80年後にどう表れ、消費されるのかを、具体的な映像で見せられた感じがした。
同時に、だからと言ってあの時ヘス妻たちが、あの立場・状況の中で自分たちの位置付けを俯瞰して、変える覚悟を持って行動して、それが虐殺を止めるような大きなムーブメントになり得たか?と思うとそのイメージが湧かないという印象を抱いたのも、かなり残酷だった。(例えば強奪した衣類へのためらい、などを安易に描かないのがすごいなと)

アウシュビッツ跡の博物館の威力すごいな。まだ、訪れられる気がしない。
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