しょーご

関心領域のしょーごのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
-
被写体とカメラとの距離が遠く、FIXも多い。主人公で所長のヘスにカメラが寄ったのはおそらく1回のみ。あくまで観客をこの家族側=傍観者にしたいのだなと。ところがどっこい、最後に一転、ヘスが謎の嘔吐。これはなんなんだろうか。所長としての葛藤か?だとするのなら、あの壁の向こうの音に葛藤する被写体に、家族(嫁以外)に、ヘスに、カメラがもっと接近するべきではないか?なんて思ったりした。クローズアップを多少入れても、アート映画としての本作の佇まいはさほど変わらないと思う。

それと、途中から壁の向こうの声の字幕が出るわけ。この映画を母国語として見るのとそうでないのとでもだいぶしんどさが違いそう。
しょーご

しょーご