お話探し

関心領域のお話探しのレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
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『リアクションとか、ないんだ…これが日常で、当たり前なんだ…』

「部屋の中の象」という英語圏のことわざ(慣用句?)を思い浮かべた。

或いは、「直接的な描写ではなく、リアクションのなさこそ、恐ろしい」という点で、「サウルの息子」の冒頭、扉を閉めたあとの主人公の様子(あちらは同じユダヤ人で、精神的なダメージを物語るものでしたが)とも、表現の手法として通じるところがあるかも。

また、作られたのはもう10年前になるけど、前作「アンダー・ザ・スキン」同様、“段階的な”見せ方の設計も、上手いな、と唸らされるところ。
(川のリアクション、他所から来た祖母の言及、不機嫌になった妻の暴言…の流れとかね)

赤外線カメラの映像や、後半の会議等、解説による補完も要しましたが、“今現在”必見なのは間違いないですね…。
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