このレビューはネタバレを含みます
ただ真っ暗なスクリーンがとても長く続いてから、はじまった
これから始まる事を観る覚悟があるか…というみたいに
アウシュビッツと一つの壁を隔てて、幸せに暮らす家族の日常
映像は家族側からだけで、アウシュビッツから絶え間なく聞こえる音、声、銃声、立ち昇る煙、走り込んでくる列車
何気なく交わされる家族の会話や、ドイツ兵たちの淡々とした会話に血の気が引き、身体が硬直して、気がついたら両手で両腕を固く握りしめていた
心構えしていたつもりだった…でも、とても追いつかないほどで、涙さえ流れなかった。
エンドロールは叫び声のようにもとれる痛い音
人間は人の命をただの荷だと軽視する事に慣れてしまうのかな…
二度と繰り返してはならないと声を上げながら、愚かだから、又同じ事を繰り返している
毎日のニュースに胸がつまって痛い
ガザ地区の虐殺を世界はとめようとしない
幼い子どもたちの命を奪う事に値する正義なんか無いのに
いろんな言葉でこの映画の感想を表そうとしても、適切な言葉が出てこない
言葉が追いつかない…