hinako

関心領域のhinakoのネタバレレビュー・内容・結末

関心領域(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

登場人物に共感ポイントが全くない
それなりにきちんとドイツの戦争史を知ってないと意味不明な固有名詞がたくさん出てくる
登場人物たちに明らかにストレスがあるのに特に何も言及がない
さらに映像にも彩度がなければ物語の抑揚もあんまりない
家で見たら確実に寝るぐらい退屈

壁の向こうで何が起きてるのか、私達には当然前提知識があるからセリフと映像で十二分の想像できるはずなのに どこか実感は薄く、声の意味も不明瞭

対岸の火事より遠いせいでB級映画や実話物を見るときの野次馬精神も生まれなければ、このままではダメだ!みたいな義憤も生まれない
徹底的に内容に興味が持てないし感情を全く揺さぶらない作りなので、むしろこの映画を見てる最中に何か大きなものを感じられる人は感性なり知識なり想像力なりが高すぎる気さえする

ただただこれに興味を持てない事実に言いようのない後味の悪さだけが残った

見終わってからが本番なので後ろに予定入れないほうがいいかも

ドラマ性がゼロどころかマイナスのマジの一般中流家庭の隣に虐殺収容所があるという事実を描写するだけでこんなにも気持ち悪い鑑賞後感を残せるもんか…

ことさらドラマティックに、怒りや悲しみや困惑を誇張して描くだけが戦争映画の価値ではないね
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