はすのね

関心領域のはすのねのネタバレレビュー・内容・結末

関心領域(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

これは映画館で観るべき映画ですね。
キレイな映像なのに聴こえるのは悲鳴や銃声で、そのアンバランスさが恐怖を煽ります。
文章を書くのがあまり得意では無いので箇条書きになってしまうのですが、気が重くなったシーン(全編ほぼそうですが)が多々ありました。
ヘドウィグの母が家に来て環境に耐えられずに帰りますが、その前の会話で収容所送りになった家のカーテンが欲しかったと言うシーンがあったので、非人道的な行いに対してではなく穢らわしいという理由なのかと。
子供の兄が弟を温室に閉じ込めて、弟が助けを乞うの見ながら笑うシーン。大人達がやっていることを真似して優越感に浸っているのが分かるシーンでここにもやはり影響が…となりました。
綺麗な花が咲く土に撒いているその灰はもしや…桜の樹の下には屍体が埋まっているを思い出しましたね。
最後のルドルフが何回か嘔吐して暗い階段を降りていくシーンですが、私的には吐き出す度に人間らしさを失って闇に身を落としていくという表現に見えました。
作品唯一の良心のシーンはネガでの演出なのも見事でしたね。
鑑賞後にホロコーストについてや色々と調べたのですが実在の人物と知ってどこまで人間って残酷なんだ…と感じました。
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