【my映画館2024 #33】
“私たちの生存圏”
»1945年のドイツの青空の下、子どもたちの楽しそうな声など、アウシュビッツ強制収容所の所長とその妻らの家族は穏やかな日々を送っている…が、窓から見える壁の向こうは何と収容所だった。
はい、このタイトルに不気味な予告編に惹かれましたが…これはタイトルロールの出し方にエンドロールにと、完全にホラーですよね。
うん、描かれるのはほぼ日常だけなので、ぶっちゃけ退屈なんですが…やはりうねりみたいな低音が異様に耳に残り、その中での時折の叫び声はとても怖い。
よって、あの花たちが人間の顔にも見えたりして…これまた、監督の術中にハマったかなと。
そう、あの耳に入ってくる音や声を聞こえないようにして生活するとは、洗脳ののように感覚を麻痺させて慣れるしかなく、人間ってこんなこともできてしまうんだから、戦争や事件は起こるってコトだよなぁ。
にしても、ラストも小憎らしい締め方で…好きにはならない作品ですが、お見事でした。
なお、キャストでは、クリスティアン・フリーデルにザンドラ・ヒュラーらには、お疲れ様でしたと言ってあげたい。