佐々木

関心領域の佐々木のネタバレレビュー・内容・結末

関心領域(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

いろいろ難しかった!
ふつうに映像作品の理解力がないからか知識がないからか分からないシーンがほとんどでした

音が怖かった。工場みたいな、金属のかたまり同士が擦れるみたいな低い音から始まって、だんだん小鳥のさえずりに変わっていく。どのシーンでもずっと壁の向こうの音が聞こえて、声とか焼却炉?の音とかがします。銃声もあったみたい。ドイツ語分かったら後ろの悲鳴の意味も分かったのかなー。

演出も怖かったけど、薄暗くて不気味、って感じなだけで、ホラーじゃないけどホラー、の触れ込みに期待したほどホラーじゃなかった。けどそれは、きっと自分が物語を理解してないから、知識がないから、関心がないからだと思った。
壁の向こうで起こってることについて、自分はアンネの日記とか夜と霧とか、有名な本でしか読んだことがなくて、それも教養として身につけようとしての読書だったから。内側を想像できるまでの感動をそこに得ようとしなかったからかも。

色のなくなる女の子のシーン、突然いなくなった母(家族構成もよく分かんなかったし)、パーティ会場の冗談も(冗談だと気付けなかった)、特に他の土地へ飛ばされたかと思ったら戻ってきた的な流れはマジで分かんなかったです、最後ふたつに関しては自分がアホなだけだけど。

白くて清潔な布で部分的に隠された画、花に巻かれた灰、直接的な描写はなにもハッキリ見えないこととか、神経質なくらい子どもを洗っていたこととか。

強制的に、逃げられない状況で音楽を聴かせることを、強制的に働かせた収容所のことと重ねているって読んでなるほどーと思いました。
川に入ってるときに早くあがるよう急かすシーンは、夕立で氾濫が...と思っていたらそういうわけじゃなかったのかな。
子どもも暴力的だ、ていうのを見て、あのくらいの子どもなら全然、って思ってたけど、観た時点でそういう思考が頭のなかに浮かんでたってことは多少ひっかかることがあったってことなんだろうな。幼い子どもが日常的に異音と罵声に触れる環境にいること、異常だなーと思った。

観てよかったー!て思うほどこの映画のこと分かんなかったけど、なんか、贅沢というか、恵まれてることを自覚しながら?慎まやかに生活したいなと思った。奥さんと自分をちょっと重ねて、それには焦燥感があった。
知らないことがたくさんあるとあらためて分かった。この映画の意味がわかるくらいには、もっと知りたいと思った。勉強したいな!
佐々木

佐々木