素晴らしかった。
まず、本作がヤン ヨンヒ監督の初作品だが、私は最初に「スープとイデオロギー」を観て、「スープ〜」のパンフレット、小説「朝鮮大学校物語」を読み、やっと今日本作に辿り着けた。
もし「スープ〜」に出会って無ければ本作をプロバイダ、やとか違った見方をしていたかも知れないけれど、間違いなく親子の愛情、離れていてもずっと気にかけてきた息子達への想いがアボジの言葉に、それとはわからないくらいの場所に隠されていたように感じた。
本当には言ってはいけないこと、これは出しては発表できなかったことはラッシュの中にあっただろうに本作を出した信念が凄いこと、それに尽きる。
この作品を発表した後、北朝鮮政府から作品に対する謝罪文を要請されて、それを断った為に入国が許されなくなったという事実、でも監督にとっての子供とも言うべきこの「ディア ピョンヤン」は謝罪文を出すような作品では無い、それは確かだと感じた。
アボジが倒れる前に、監督に対して、国籍を変えても親子は変らない、みたいに言ってくれたシーンが一番好きだった。
疲れる事、ややこしい事は横に置いといて、親子の愛はどこでも変らないんや、と考えさせられたよ。