こういうドキュメンタリーは大好きな音楽を劇場で大音量で聴けるというだけで満点なんやけど、中身も良かった気がするよ
上手く言えないけど、ロックンロールというのはふだん鬱屈してたりフラストレーションが溜まってたりするような負の状態からの解放というか爆発というか、とにかくそういう叫び暴れ回りたくなる衝動を歴史上初めてわかりやすく音楽にしたものや、とおれは思ってきた
リトル・リチャードは、その溜まりに溜まった負の圧力の要素が他の同世代のロックンローラーよりひとつもふたつも多かったのかもしれない
やからこそ、そのロックンロールがいざ爆発したときは、他の同世代のロックンローラーよりひとまわりもふたまわりもそのインパクトやカタルシスがデカかったんやと思うよ
そう考えると合点がいったよ、おれ中学生の頃この人が歌うの初めて観たとき、怖いくらいビリビリ来たもんね
劇中では彼の音楽に対する向き合い方も年代によってコロコロ変わるけど、どんなリトル・リチャードも大好きです
すべての苦悩はロックンロールの大爆発につながる火薬のようなもんやから