石井裕也監督の中でも「舟を編む」「ぼくたちの家族」などに並ぶ成功作だと思いました。泣き笑いが残す暖かな余韻。
とにかくシリアスとコメディのバランス感覚が絶妙で、１４０分という上映時間もまるで苦にはならない。小さすぎるアベノマスクや口の悪すぎる兄妹喧嘩、中野親子によるニアミス共演などツボを終始くすぐられてニヤニヤが止まらなかった。
コロナの時代を映したシナリオにも今を感じて没入出来ました。石井裕也監督には時事性を備えた作品が多いですね。役者では池松壮亮が最高。彼でなければ成立しない独特の空気感が魅力的です。あとは三浦貴大のムカつき演技が絶品でした。こんな奴いそうで、ぐぬぬってなる。
