パピヨン

愛にイナズマのパピヨンのレビュー・感想・評価

愛にイナズマ(2023年製作の映画)
4.2
石井裕也監督作品では、「川の底からこんにちは」や「舟を編む」や「乱反射」や「月」が好きですが、そこに本作品が新たに加わりました。それもNo.1かな。
映画監督としてメジャーデヒューの一歩手前で、企画·脚本全てを横取りされた花子(松岡茉優)は、奇跡的に波長が合う恋人の正夫(窪田正孝)と出会い、10年以上帰らなかった花子の家族のもとへ向かうのです。全てがダメな父親の治(佐藤浩市)は、妻に逃げられ一人暮らし。口は達者だけどただそれだけの長男の誠一(池松壮亮)と、バカの付く真面目でストレスを溜め込む次男の雄二(若葉竜也)はそれぞれの人生を歩んでいます。ダメダメの集合体家族が抱えてきてものとは?花子の反撃物語と思いきや想像を越える方向に転がって行くのですが····。
石井裕也監督の脚本はアフターコロナや社会の不条理や家族のあり方まで盛り込んだ何とも楽しい、何とも悲しいユーモアと希望を魅せてくれました。これらのキャストと、仲野太賀·高良健吾·三浦貴大と自分にとって奇跡的な面子となり、そこにエレファントカシマシまで!もう最高です。
パピヨン

パピヨン