ハリ

タイタニックのハリのネタバレレビュー・内容・結末

タイタニック(1997年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

タイタニック号で出逢った二人の男女が恋に落ちる。決して交わる事の無い二人が結ばれた時にタイタニック号は沈没の運命を辿る…

一言で言うととんでも無い名作だなといった感想。
希望が船首、絶望が船尾という対比も良かった。ジャックが船に乗り込んで向かった先は船首、恋に落ちたのも船首
二人が出逢ったのは船尾だけど、それは絶望の始まり。結ばれる事の無かった二人というのを暗喩してると感じた。沈み行く時に最期に居たのも船尾だった。

序盤の希望に満ち溢れるシーンと終盤の絶望に打ちひしがれるシーンはとてもシームレスに進む且つしっかりとコントラストが付けられており、二人が結ばれるまでの道筋が逆にとても悲しく印象付けられた。

「タイタニック」という映画の主人公はジャックとローズだが、あの場所には自分自身というそれぞれの人生の主人公がいる。沈み行く最期まで演奏し続けた楽器隊、二人寄り添って最期を迎える老夫婦、子供達を怖がらせないように寝かし付ける母親、船と運命を共にすることを選んだ船長と設計士…。

登場人物のバックボーンや信念を感じ取れるシーンであり、それぞれの人生の主人公の終幕を感じ取れて非常に感慨深いシーン。

ジャックがローズに実りのある人生を託し、ローズが生きる決意をして笛を吹くシーンもとても印象深い。

ローズがジャックの意志を継いで様々な事に挑戦、経験をしてると分かる老婆になったローズの最期…。夢の中ではジャックと待ち合わせた時計の前で船の皆に祝福されながらキスをする…、そのまま天井が映ってエンディングは涙無しでは観れなかった…。
個人的評価:名作
ハリ

ハリ