MasaichiYaguchi

ペナルティループのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

ペナルティループ(2024年製作の映画)
3.6
「人数の町」の荒木伸二監督が若葉竜也さんを主演に迎えて、オリジナル脚本で撮りあげた復讐劇のタイムループサスペンスは、予想の斜め上をいくストーリー展開で、何か迷宮に彷徨い込んだような感覚に陥ります。
岩森淳は素性不明の男・溝口に恋人の唯を殺されてしまう。
自らの手で溝口に復讐することを決意した岩森は、綿密な計画を立てて殺害を実行するが、翌朝目覚めると周囲の様子は昨日と全く同じで、殺した筈の溝口も生きている。
何故か時間が昨日に戻っていることに気付いた岩森は戸惑いながらも復讐を繰り返すが、何度殺してもまた同じ日に戻ってしまうのだった。
主演の若葉竜也さんは復讐のループを否応なく繰り返すなかで、変化していく心境を精細に表現し、共演の伊勢谷友介さんが岩森に繰り返し復讐される男・溝口登、山下リオさんが岩森の恋人・砂原唯、ジン・デヨンがタイムループの謎を握るキーパーソンを務めている。
史上最悪の負のループに出口はあるのか、そして主人公はどうなってしまうのか?