はつみ

さよならエリュマントスのはつみのレビュー・感想・評価

さよならエリュマントス(2023年製作の映画)
3.7
ミスマガ映画、去年はグリーンバレッド

面白かった。
去年のグリーンバレッドは坂元監督+国岡というキャラクターの力かと思っていたがミスマガ映画、やりおる。

何気なく見に行ったら舞台挨拶付で、リーダー役の子と平井亜門さんが登壇されて、特にこの映画を見て平井亜門さん役の青年が一番好きになっていたので、めちゃくちゃテンション上がりました。

去年のグリーンバレッドにも通ずると思うが、ミスマガ映画はもちろん主演のミスマガの彼女たちも魅力的でとってもうまいんだけど、それ以上に彼女たちの脇を固めるキャラクターたちが魅力的。

特に今作は中島歩演じるエリュマントスのマネージャーが良かった。
ヤクザみたいな見た目で、弱い物には強くいけるが強い人間にはへこへこする姿が超合っている。
マネージャーが半グレに捕まって殴られたくなくて、必死に頼み込むところから、エリュマントスのパフォーマンスに乱入してきた後、夜リーダーの子に本音をぶつけられ、彼女たちとの今までのことを回想し、彼女たちを守るために殴られる終盤のシーンはとっても良かった。

そして、今作一番好きなのは、サラと半グレの青年とのシーンだ。
この青年役をやった平井亜門さん。とっても良かった。大好きだ。
サラと意気投合し、お互いのことを話す夜の散歩。
サラのY字バランスを見て「特技があるってすごい!」とほめる、半グレ青年の言葉。サラがこれを特技だと思ってなかったし、このことをほめられたことがエリュマントスでなかったんだろうなと思う。
小卒で悪いことして、でも羽振りは良い半グレ青年と、高卒で何も悪いことをしていないのに人気もなくお金もないエリュマントスの彼女との対比。
恋愛に発展しそうでしない絶妙な距離感で映画が終わるのも良い。

ラスト6人が金を山分けしながらテロップで
ココが東京のモデル事務所を半年でやめて戻ってきて、エリュマントスがその後8年続くというのが良い。
無駄に映像で見せたりせず、簡潔に文字でのみの説明。
ココが半年で戻ってくるのも、なんかそれっぽいし。

6人もいるので人によって目立ち度合いに差はあるけれど、それぞれきちんとキャラが立っていてよくできている。

ラストパフォーマンスは正直、全然盛り上がらなかったが、なんかそういうところもある意味エリュマントスぽい。

いやー、ミスマガ映画面白いな。
来年も作られたら見に行こう。
はつみ

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