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四月になれば彼女はのふのネタバレレビュー・内容・結末

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

婚約者の弥生と結婚の準備を進めていた藤代に、かつての恋人の春から手紙が届く。
春の手紙はウユニ、プラハ、アイスランドなどの世界各地から送られていた。
そんな中、ある日弥生は突然姿を消した。
「愛を終わらせない方法、それはなんでしょう」と謎掛けを残して_。

長く一緒にいると、現実的な部分ばかりが目について本当に大切なものを失いがち。
春の手紙は、昔の記憶を思い出させてくれると同時に失った大切な物を取り戻すきっかけをくれたと思いました。

弥生が姿を消すきっかけも手紙。けれど、手紙がなければなんとなく見過ごしていることに蓋をしていたかもしれない。そう思うと、遅かれ早かれいずれは弥生が姿を消すことにはなっていたんだろうなと。それなら結婚前でよかったのでは?結婚前でこうなり、今後は愛することをサボらないようになっていくのではと期待したいです。

私自身も、弥生のように長く付き合っている恋人がおり同棲もしています。長く一緒にいすぎて、愛することをサボりつつあります。
同時に彼が私に対する愛をサボっている瞬間も日々感じており、弥生がワイングラスを割ってしまった時の気持ちに共感しました。

1人でいれば気にしないのに、2人でいる時に感じる孤独感がとても辛い。
どうして一緒にいるんだろう。
一緒にいる意味はあるのか。
この先彼と一緒にいていいのか。
ここ数ヶ月、ずっとモヤモヤしていた中で映画を見て、ほんの少し気持ちが楽になりました。

ウユニ、プラハ、アイスランドの景色はもちろん、日本の景色も綺麗で癒されました。
俳優の方々の演技も素敵でした。
森七菜さんの目で語りかけるような演技がとても良かったです。
ふ