MasaichiYaguchi

四月になれば彼女はのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)
3.5
川村元気さんによる同名ベストセラー恋愛小説を、佐藤健さん、長澤まさみさん、森七菜さんの共演で映画化した本作は、「愛を終わらせない方法、それは何でしょう」という問い掛けを軸に、10年に渡る愛と別れが壮大なスケールで描かれていて、胸が一杯になります。
精神科医の藤代俊のもとに、かつての恋人である伊予田春から手紙が届く。
「天空の鏡」と呼ばれるボリビアのウユニ塩湖から出されたその手紙には、10年前の初恋の記憶が綴られていた。
その後も春は、プラハやアイスランドなど世界各地から手紙を送ってくる。
その一方で藤代は現在の恋人・坂本弥生との結婚の準備を進めていたが、或る日突然、弥生は姿を消してしまう。
春は何故手紙を送ってきたのか、そして弥生は何処へ消えたのか、二つの謎はやがて繋がっていく。
「あれほど永遠だと思っていた愛や恋も、なぜ消えていってしまうのだろう」という問いを老若男女問わず抱きながら、日常に埋没させて生きている人は少なからずいるような気がする。