踊る。蘇る、何度でも。
映画館でキャッチコピーに惹かれて鑑賞したが、鑑賞後に改めてこのキャッチコピーについて考えるとついつい泣けてきてしまう。
この映画を観るまではテロリストへの恩赦、職業格差、女性への抑圧など、、、現代アルジェリアが癒えきらない内戦の傷をこんなにも抱えたままであるとは知らなかった。
夢を失い、声を失い、どんな悲劇に襲われたとしても人は生きていかなければならない。
主人公フーリアが女性たちと手をとり生きぬいていく姿はあまりにも尊く力強い。誰からも何からも虐げられることなく自分が自分であることを侵害されないこと、自分の表現をし続けること。自由を手に入れるために彼女たちは踊り、戦う。踊りによる表現の雄弁さ、瑞々しく爽やかな映像美、音楽の没入感、どれをとっても素晴らしかった。
特にクライマックスであるダンスシーンは不正義への抵抗であり、もう会えない友達に必ず再会してみせるという強い意志の表れだと思う。
何度観ても奮い立たされる。本当に出会えて良かった。同じように不条理な世の中を生きている彼女たちから私たちへ、最大級のエールに心からの拍手を送りたい。