もやし

グランツーリスモのもやしのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
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なんかもう全体を通してあまりの熱さと没入感と中毒性にやられて、夜に見てたんだけど一旦止めて寝ちゃった笑
起きて見たらまたハイに笑

オススメの洋画は? と聞かれたらとりあえずこの映画挙げときゃいいや感あるよね。たぶん洋画苦手な人もこれは楽しめると思う。


何でこの映画こんなに良いのかなって考えた時に、圧倒的な熱さの中に結構な部分で憂いの要素があるからなのかなと思った。安直に言ってしまえばポジティブ思考の人にもネガティブ思考の人にもどっちにも受ける。


大学にも行かずずっとゲーム(グランツーリスモ)に勤しんでいる主人公に、毎日説教という名の心配をしてるお父さんとの関係性もとても惹き込まれる。
本物のドライバーになるオファーを受けたときも、お前はただゲームをしてただけだぞ? 本物のレースとは全く違うんだぞ? と心配する父に、お父さんは昔から言ってただろ? 好きなことを仕事にするって、と噛み付く。


このプロジェクトがあまりにも無謀だということで、有名なコーチから尽く断られてしまう。そんな中でコーチという職からは最も離れているのではないかというような元トップレーサーの男だけ渋々受けてくれることに。
最初にグランツーリスモ内のトップレーサー10人ぐらい集めた挨拶でコーチが、お前らが本物のレースでは全く敵わないということを証明するために俺はここに来た、という突然の厳しすぎる発言。

実際レースで勝つためにはGに耐えられる強靭な肉体、体力、耐久力、その極限状態の中で果たしてゲームのような最善の動きができるのか、等々の多大な問題がある。

鬼コーチの地獄のようなしごき。どんどん脱落していく志願者。



レース中に車がバーって解体されてゲームみたいに戻るシーンとかも楽しいし、あまりの集中力にいわゆるゾーンに入る描き方もとっても良かった。

イキってる若い才能のあるレーサーが反則スレスレの行為をずっとしてきてゲームではあんまり経験してないことなのか目茶苦茶戸惑うのが見所の一つ。ずっとライバル関係みたいな。


主人公の車が走行中ずっと順位が表示されていたり、重要な瞬間に画面が一時停止して順位が表示されるのがとてもわかりやすく、そして熱い。
抜かす瞬間に主人公にだけ見えるルートが見えて、こういうのを天才と呼ぶんだろうなと思った。

あれだけ厳しかったコーチも、お前は速い。あいつよりお前の方がずっと速い、とずっと鼓舞し続けてたのが泣けた。コーチとはレース中ずっとアドバイス受けたりそれに応えたりでずっとコミュニケーション取ってるのがこれまた胸熱なんだよなあ。


これはフィクションなんだろうけど、必ずラストは車がピッタリと並んでどちらが最後まで力を出し切れるのかゲームになる所がドーパミンヤバし…
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