スープ飲みながら目があった瞬間の切り返し。悲しすぎる。
平均年齢がびっくりするくらい高くて少女が出てこない。未来とか希望を感じさせるものが尽く画面から排除されていて、大体のものが古くて錆びついていて役目を終えている。主人公達もまた然り。
彼らは帰る場所も失いつつあり、行く宛もなく映画の中を彷徨う。記憶があろうがなかろうが彼らは自分自身の性質という点で強く結びついてる。役目を終えた中古人間という点。だからこの映画の最後はあれでいい。余計な事を言わなくても全部分かってる。瞳をとじるだけで十分。
奇跡は起きないけれど、最後の瞬間に立ち会えて本当に良かった。エリセの映画と目が合うのはこれが最後の気がしてしまって結構泣いた。