せいけ

瞳をとじてのせいけのレビュー・感想・評価

瞳をとじて(2023年製作の映画)
5.0
ビクトル・エリセ31年ぶりの新作という文脈を抜きにしてもストレートな物語に胸を打たれる
とはいえ、映画の制作中に失踪した俳優であり親友を探す映画監督が主人公という設定は、映画を撮りたくても撮れなかったエリセ自身を想起せざるを得ない
目の前にいる人の話に耳を傾け、見つめ合い、時には音楽や文学という表現が人と人の心を繋いでいく
真っ直ぐすぎるほど表現の可能性を信じ切ったラストに心を揺さぶられ、胸がいっぱいになった