音

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。の音のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

原作まだみてない状態で映画を鑑賞しました。個人的に戦争映画で若者が観ることのハードルが低くすることができ、内容としてもシンプルであるため、小学生でも観るのができそうだなと思いました。

キャストは、水上くんと遥ちゃんが主演で、水上くんはすごくその時代の人って感じてしまいました。私はずっと戦争映画に水上くんが出てくれないかなと思っていたので、映画の存在を知った時は嬉しかったです。彼の持つ温かいような冷たいような『目』。黒くまん丸で、でもその中に苦しみを彼の目から感じることができるんです。今回の映画でも、特に百合(はるかちゃん)からみる彼の横顔からその丸い目が印象的でした。
はるかちゃんは、映画ではるかちゃんの出演作をみるのは多分初めててで個人的には、はるかちゃんの涙が大きくてアニメみたいでかわいかったです笑 

なんだか作品としては全て読めるはずなのに、周りのお客さん、隣に座ってる友達含め多くの人が涙を流していました。これは、戦争の恐ろしさをそれぞれが知ってるからこその涙や、親目線としての苦しみの涙、キャラクター目線への恋愛感情の涙。他にも様々な種類があるとは思いますが、この作品のストーリーがシンプルであるからこそ、それぞれのお客さんに響いた作品だろうと感じた。自分自身、1番涙がでたのは、おめでとうの使い方をしににいくことに使って欲しくないという百合の言葉です。おめでとうと戦争に行く人に対して言っていたあの時代の日本。私もあの言葉にずっと嫌なモヤモヤとした気持ちをもっていたため。百合のセリフで泣いてしまいました。戦争がなければ、彼の時代の人たちはもっと色んな生活が待っていた。私自身の先祖にも戦争により亡くなった方もいらっしゃるため、より戦争に対してしっかり考えたいなと思っています。映画鑑賞後に後ろの席に座っていた男子高校生たちが涙をふきながら階段をおりていた姿を見て、彼らはこの映画のどこに心を揺さぶられたのだろうと気になりました。もしまだ日本で戦争が行われたら彼ら高校生にもその可能性があるのかとも私は考えてしまいました。少しでも多くの日本人がこれからも戦争という出来事を忘れずに生活をしてくれることを願っています。公開日が太平洋戦争開幕日なのも、この映画の価値を見出している気がします。

伊藤健太郎さんが戻ってきた感じがすることにとても嬉しかったです。パワフルで素敵でした。
音