原作も読まず、まっさらな状況で鑑賞。
若い頃に観た戦争映画やドラマで、若い頃の高倉健や石坂浩二がやっていた役を、水上恒司と伊藤健太郎がやっている。
実直で寡黙で、でもいざという時は誰よりも頼りになる若武者。
明るくてお喋りで、だが誰よりも周りや相手のことを考えていて、涙が出るほど優しい戦士。
飛び立つまで人間らしい日々をおくれて良かった、とツルさんの視点から彼らを見送った。
こんなことがあったこと、こんなふうにしか青春を生きられなかった若者がいたこと。一億総自決まで考えた恐ろしい社会の空気感。
世界の別の場所ではまだ行われている戦争の数々。
答えは見つからないが、今の時代と過去を切り離して考えてはいけないと、この映画は語っている。
君は絶対に幸せになる、そう言って行ってしまった彼の瞳を忘れられない。