王冠と崑敏

男はつらいよ 知床慕情の王冠と崑敏のネタバレレビュー・内容・結末

男はつらいよ 知床慕情(1987年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

あけましておめでとうございます。2023年もよろしくお願い致します。さて…

男が女に惚れるのに年齢なんて(関係)あるかい?

おいちゃんが入院してしばらく閉めていた実家の団子屋再開の手伝いを、しばらく振りに帰ってきた寅さんが、やろうという気持ちはあるんだけれども、まあ、漫画読んだり居眠りしたりと役に立たない(笑)
で、おばちゃん、跡取りがこのざまじゃと店を閉めると泣き始める。
そのおばちゃんの本音を聞いてしまった寅さんはとらやに帰らずそのまま旅に戻ります。

舞台は一転北海道へ。ちなみに、北海道からの生中継という設定のニュース番組で寅さんがインタビューを受けて、おいちゃんおばちゃんに明るく謝る、二人もそれをとらやで観ていて、やれやれと軽く問題解決する辺りがらしくていいですね(笑)

山田洋次監督の「遙かなる山の呼び声」で家畜人口受精士役でゲスト出演している渥美清さん。舞台は知床ではないけれど、牛舎とかの感じは、遙かなる…の感じそのままだなと、まるで、柴又にいる筈の倍賞千恵子さんと吉岡秀隆が出て来そうな。(さくらと満男ではなく、民子と武志として)
 寅さんは、牛の診察に出向いていた獣医師役の三船敏郎さん(以下先生)の車に乗せてもらう所から二人が出会います。

先生に役に立たなくなった牛はすぐ屠殺場行き、これをどう思う?と問われる寅さん。とらやでの働かない寅さんが前振りになって面白いシーンです。

寅さんは冗談ばかり言ってる時と真剣にハッキリものを言う時とのギャップが凄いと改めて感じました。とらやに居るときはなんでああかなあ?(笑)

先生の娘りん子役竹下景子さんが可憐でした。もう1作?マドンナ役でシリーズに出ているけれど、個人的には此方が好みですね。
でも寅さんは今回は、キューピット役に徹するので、竹下景子さんに惚れて振られる役回りではないのが、ちょっといつもの感じと違いますね。オープニングの寸劇も無いし。

俺が、俺が、行っちゃいかんと言ってる訳は、俺が…
惚れてるからだ!悪いか?

三船敏郎さんが頑固で不器用な老獣医師役で好演、寅さんに促され、淡路恵子さん演じるスナックのママさんに告白するシーンが最高!

♪知床の岬に~
王冠と崑敏

王冠と崑敏