キモサベ

哀れなるものたちのキモサベのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.1
あの「ラ・ラ・ランド」(16年)でアカデミー主演女優賞を獲得したエマ・ストーンが再び輝くか?
この映画でノミネートされたので観てみることに・・・自分も細かい情報は耳にせず、新作映画コーナーのあらすじ程度での挑戦(鑑賞)です

『女性版“フランケンシュタイン”物語』でした・・・って言っても、元のフランケンシュタインのお話すらおぼろげな自分でやんす

外科医ゴドウィン博士によって、身投げした女性に彼女のお腹の赤ちゃんの“脳”を移植したフランケンシュタイン(ただ、フランケンシュタインという言葉は出てまいりませんので、悪しからず)はベラと名付けられ成長(身体は成人女性、脳は赤ちゃん)していきます

いやぁ~、成長・・・というより“性”長?の映画 R18+でした

感想です
そもそも自分にはタイトルの「哀れなるものたち」が誰(あるいは、どっち)を指しているのかが疑問に残りました
ですから念のため原題「POOR THINGS」も調べてみたんですよ・・・“可哀そうに”とか“気の毒に”みたいな意味でした

で、その心は・・・
①普通だったら“改造人間”のベラを指しているのでしょうが、そうすると“たち”が引っ掛かります 
②でないとすると、ベラが外界に目を向けるようになってから、関係を持つこととなるダンカン弁護士以降の“男たち”(すなわち性の対象としての男)を指すのか
③でなければ、“ア●ラック犬”とか“ブタ鳥”とかラストの“ヤギ将軍”(観ればわかります)といった『魔改造たち』のこと・・・こいつらが一番近いと自分は思うのですが

それともう一点が、ゆがんだ世界観、終始流れるいやぁ~な感じの弦楽器の音色や独特映像(特に空の景色)が、不気味な空間を際立たせます
これは元となるフランケンシュタインの怪奇性に通じるのでしょうか

・・・とまぁ、物語自体は単純明快だったのですが、それを包み込む空気感に惑わされるような映画だったかと

【余談】
こんな不思議なキャラでエマ・ストーン、賞獲れんのかな?
発表が楽しみです

【追伸】
これが本年(2024年)劇場鑑賞作品としての『観初め』『書き初め』となります
今年もよろしくお願いいたします

ついでにヨルゴス・ランティモス監督作品も“お初”でした
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