GAKKY

哀れなるものたちのGAKKYのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.5
2024年 / 8本目

ちょこちょこと流れてくる断片的な映像で、ものすごく癖の強い作品だとは思って見たけど、ここまでとは...良い意味で怪作でした。が、自分にはちょっと入り込めないところも否めない一本だったかな。

伝えたいメッセージは女性としての自由意志と、大人の見た目をした幼女が"説明したがる男"や"所有したがる男"たち、要するにゴミクズにもまれながらも、さまざまな経験を経て自我に目覚めて自立していくストーリーなんでしょうか。

エマストーンの演技は怖くなるほど圧倒的でしたが、いったい何を見せられてるのかよく分からなくなったのも率直な感想。

ただ、これも確かに自由意志であってそこに身を置く者を否定する権利は自分たちにはないのは理解してるけど、お金がなくなれば身体を売れば良いよねと捉え方によっては売春を肯定しているようにも見える。いや肯定してるって事なの?その中でもここで言うオーナーが女性であるってところがポイントなのか、難しいテーマ過ぎて思考の闇に堕ちる。

更にここで言う結末も結局結婚だし、自身であり母親である自分も、妊娠をきっかけに身投げをした訳で、そこに幸せな結末がなかったはずなのに、娘である自身は結婚を自ら選ぶ訳だし、それも自由意志だからそれで良いと言えば良いんだけど、なんか納得いかない部分も。

そもそも勝手に死体を買って改造人間を作って、身も心も勝手に実験台として利用されたのに、とか色々考えてしまう。とか思いつつこうやって考える事が大事なんだよね。
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