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哀れなるものたちの516のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.5
溢れんばかりの狂気を理性と言う言葉で誤魔化してます。笑

恐らく元ネタは旧約聖書で、それを現代的な価値観で解釈してる。

ベラがリンゴで自慰行為するシーン、このシーンを境に映像がモノクロからカラーに切り替わる。
旧約聖書のアダムとイブの話で、イブが禁断の果実(リンゴ)を食べて羞恥心が芽生えたように、性の目覚めが物語の転換期になってる。

マッドサイエンティストの外科医の名前はゴット(神)だし、さながらあの屋敷はエデンの園なんだろう。

旧約聖書では神からエデンの園を追放されたアダムには労働の苦しみ、イヴには産みの苦しみを与えたってなってるけど、産みの苦しみは母親の体で、労働の苦しみは売春宿での労働ってのが当てはまる。

「自由」を口にしてベラに色欲を教えた男と、元旦那(親父)は恐らくルシファー(悪魔)をメタ的に表現だと思う。

ゴット(父親)の元に戻って、元旦那の体と羊の脳を移植した場面、羊は旧約聖書の中でよく生贄にされてる🐏

見ている時は、なんちゅーもん見せられるてるんだって思ったけど、事程左様に旧約聖書の内容を現代の価値観で表現したような映画でした。

#哀れなるものたち
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