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哀れなるものたちのGreenMoodのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

さいごファシストをファシスト的な方法で進歩させたところでやっとこの映画の主題が分かった。⇒子どもの頃は世界を知る喜びと好奇心でつくられた「うつくしいみち」を歩むが、言葉によって「良識な社会」を覚え、最終的にファシストの将軍をファシスト的なやり方で制裁してしまう。
⇒西洋のいう「理想」や「平和」は美しい言葉や理論で推し進められるが、フェミニストの男性嫌悪、環境活動家の破壊衝動、と最終的に暴力と搾取に至ってしまう西洋啓蒙主義の有様
(豪華客船の黒人の青年の良心の呵責が一つの希望として提示されている。)

暴力と搾取の「道」によって繁栄した西洋諸国の反省映画がここ数年止まらない。特にアメリカはもう内戦の香りを漂わせている。ハリウッド、ディズニーとともにアメリカを筆頭とした西洋諸国が内部崩壊するのだとしたら、この映画は予兆的な作品の一つになるかもしれない。

カラーグレーディング×西洋絵画的構図は映画を次の段階に押し上げるか?

世界を発見していく美しい"みち"が血塗られた歴史で成り立つと知ったとき近代市民社会の一員は何をおもうか。⇒いつのまにかファシスト的な振る舞いを論理によって覚えてしまい歴史を何度でも繰り返す(ロシアウクライナ、イスラエルパレスチナ。暴力は、美しいが脆く壊れやすい理論や理想を易々と超える
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