kazマックスグローバーレッド

哀れなるものたちのkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.7
橋から身投げした妊婦の遺体をゴドウィン博士が回収して蘇らせた、胎児の脳を妊婦に移植して。赤ちゃん脳のベラはお屋敷の中でゴドウィン博士から我が子のように大切に育てられるも子供の成長は早いもので、外の世界を知りたいベラは博士と彼の助手であり婚約者のマックスを残して色男ダンカンと駆け落ちするのでした。ヨルゴス・ランティモス監督のR指定女性版フランケンシュタイン。

本家「フランケンシュタイン」の女流作家メアリー・シェリーの旧姓はゴドウィンで、彼女の母親はフェミニズムを提唱し貧しい人々を助けた人物で、メアリー自身は十代の頃に男と駆け落ちしてヨーロッパに行った経験があるそうで。メアリーと家族の話が物語に含まれてるのは面白いなぁ。それを『籠の中の乙女』の監督ヨルゴス・ランティモスが今回は主人公を籠の中から解き放つってのも面白い。

ウィレム・デフォーのシャボン玉ゲップは初めてピッコロが卵吐くシーンを見た時と同じくらいインパクトのある画だった。

この映画を観て『マーズ・アタック』のサラ・ジェシカ・パーカーを思い出した人も少なからずいるはず。マーズ・アタックも脳味噌映画よね。