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哀れなるものたちのsenのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5
好みが分かれそうな映画 

でも、私はこう言う哲学的な内容、個人的にすごく好きです。

世間的なルールやモラルから切り離された主人公が、感情のまま、欲望のまま、好奇心のままに生きる様子はどこまでも自由で気持ちがいい。

「いやいや、それはあかんやろ」
と言うことを、なんの罪悪感も、羞恥心も、ジャッジもなくやってしまう。
相手の気持ちなんて気にせず、本音を口にする。
嫌なものは嫌。いいと思ったことにはまっすぐ向かっていく。

ベラの内側から湧く興味をひたすら追いかけた先で、人の心理やあり方、世の中のあり方、自分の好き嫌いを知っていく。
そこからまた、選択し、体験し、感じ、そしてそれを繰り返し成長していく。

究極の自分軸とでも言うんだろうか。

世間の「正しい」「間違ってる」に当てはめればかなりヤバイ人なんだけど、なぜかめちゃくちゃ惹かれるのだ。

それって、実はみんなそうしたいと思ってるからなんじゃないかなって思うのです。

本当は意のままに行きたいけど、周りの目が気になったり、批判されるのが嫌だからできない。(まー、本当に意のままのみで生きてしまったら生じる問題もあるけども)

深い部分で羨ましい気持ちがあるから、強烈に惹かれる。

自分のルールについて考えさせられる映画でした。


すごくアーティスティックで、衣装も絵も美しかった。
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