このレビューはネタバレを含みます
6本目
ゴドウィンは自ら身を投げたベラを見つけ、
彼女のお腹の中にいた赤ちゃんと、ベラの脳を入れ替えて蘇らせる
そしてベラはやがて外の世界へと歩み出すのだが・・・
女王陛下のお気に入りのヨルゴス・ランティモス監督最新作
ヴェネチア国際映画祭では金獅子賞、アカデミー賞にも11部門でノミネート
女王陛下のお気に入りしか見てない初心者ではあるけど、
それだけでもわかるクセ強すぎる監督の演出が今作でも炸裂
本当に好きなんだろうなという超広角のカメラでの撮影は凄まじく、
周りが欠けてしまうほどのレンズまで使い始めている
さらに映画ではこれも珍しいズームを多用しており、
ベラがより世界を詳しく見ていこうとするのも見て取れる
ベラの世界はモノクロで始まるのだけど、
女性として生きていくと決めたあとはフルカラーの世界へと一変する
この色の使い方もそれまでの世界と比べてかなり極端な色使いをしていて、
本人にとって未知なる世界への一歩として表現できていた
肝心の話の内容はいわゆるフェミニズム的な映画
ただし説教的な作品ではないし、バービーと同じように1人の女性が自分の道を決める映画となっている
それは主演のエマ・ストーンの力があってこそで、
初めは赤ちゃん(見た目は大人)な役から始まり、外の世界へ興味を持ち、
やがて大人への道を急速に登り始めていく役を
違和感なく演じ切っていた
親の仇撃ちを果たして終わるラストの描写に震えるが止まらなかった
早くも今年ベスト級が出てきてしまった気がする
もう一回見たい・・・