このレビューはネタバレを含みます
大好きなヨルゴス・ランティモス監督の最新作という事で東京国際映画祭の日本最速上映で観ました👀
結論から言えば大傑作だった!
監督が過去作でも描いてきた支配構造の可笑しな物語を西洋の壁画の様な美術・衣装、歪んだような音楽、それを表す監督お得意の魚眼レンズによる撮影で楽しめた。
旅の中で急速に成長する脳がスポンジ並みに知性や倫理観、生きる事の楽しさや世界の残酷さを知る事で、1人の人間として自立する様子が描かれていた。
登場する男性キャラがそれぞれ自身の中での女性に対する理想をベラに押しつけて支配、モノ化しようとするのが印象的で、その悪質さを自覚した者、自覚しない者によって結末が変わっていたように思う。
最後のシーンでは“他者を支配する”という事を男女逆転して見せる事で、「今どういう気持ち?」と監督がニコニコしながら観客に聞いてるような少し意地悪なオチに感じた。
次回作も楽しみ😆