うえすぎ

哀れなるものたちのうえすぎのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

平日レイトショーで鑑賞。
予告で見たお洒落な雰囲気と物々しいタイトルから惹かれて見てきました。

割と希少なR18指定作品なので若干緊張しながら見始めましたが、、
気がつけばもうかなり魅入ってしまって圧倒いう間に終わってました。

エマストーンの奇妙な体は大人、頭脳は赤ん坊の動きとモノクロ演出、そして極め付けは独特な不協和音の音楽!!
これが序盤から世界観を異様に盛り上げていて一気に作品世界に引き込まれます。

そんなダークなサイバーパンクSFを感じさせる序盤から旅に出てからはビビットカラーで画面は表現され、出てくる街並みも現実に少し彩りを加えたファタンジー世界で表現されていき、ベラの高揚する気持ちを感じられます。その中でそれまで倫理観から外れたキャラクター像も徐々に哲学や世界を知り徐々にベラとしてのアイデンティティを確立していく様に飲み込まれていきました。

人として生きていくには自分自身の確立は不可欠であり、知性のある生物だが結局のところ動物と変わらない獣である面からも逃げられないことと向き合う必要があると説いてる気がします。

ですが、やはり生きていることは素晴らしい。そんな普遍的で忘れがちなことを思い出させてくれる人間讃歌でした。
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