このレビューはネタバレを含みます
宗教画のようなカットと描写が印象的な作品。
人は「自由」「探究心」「冒険」を謳いながらそれを体現する者を「良識ある社会」と「束縛」で拘束したがり、しまいには悪魔と決めつけてしまう。
死から生還し人間の欲を知り世界を知ったベラはマリア様でもありイエス様なんだろうか…?
ダンカンは気を狂わせ、アルフィーを救い黒山羊の脳を入れて飼い慣らすさまは痛快だった。
自由を求めながらも独占欲を所有する我らは哀れなるものたちであり、各々が船であり船長なんだ。他人を操舵することはあってはならないっていう啓示だと思った。