ほんの

哀れなるものたちのほんののレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.6
ヨルゴスさん、こんなもんじゃないでしょ?
ヨルゴスさんの脚本のが良いですよ。

もう一歩踏み込んで欲しかった。期待し過ぎたかな。他の問題にも斬り込めないのなら、もっと深く刺すか、上映時間を20分短くするか。

エマストーンの性描写がワンパターンで展開がなく、なんだか退屈に感じた。そりゃ撮りたいだろうけど、あまりに単調でしつこい。話題にして興行伸ばしたい気持ちはわかるが…。女性の権利を扱ってるのに、女優の性描写を最大の売りにする作品って、どうなのかな。それに釣られた客にこそ観て考えろってことか…。
売春宿が社会を学ぶのに最適なものと美化?しているように感じてしまったので、そこにも暗部はある事を少し描いておいて欲しいと個人的には思う。ベラに憧れて実践してしまい堕ちていく人もいるだろうし。あんなに上手くはいかないから。

設定も、世界観もすごく良くて、だからこそもっともっと攻めて飛んで欲しかった。
ランティモス作品特有のものは薄れたかと感じた。作品毎にスケールが大きくはなっているが、あの異様な世界感は無くなってきている。

それでも、さすがのランティモス監督!
衣装も良くてポップに仕上がっていて、面白かったです。キャスティングも好み。役者の演技も最高。
次回作は、自分の脚本でお願い致します。
また過去作も見返したい。
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