すごい映画。
コンセプトがまずとんでもなくて、一歩間違えたらB級映画だけど、構成と役者の演技の素晴らしさで、見事な作品へと完成させている。
何よりもエマストーンがすごい。かなり難しい役どころ。性描写も重要な要素となる本作に全力で取り組んでいて、役者魂を感じる。
欲求5段階を描いている様で、最初は根源的な生理的欲求を満たすのに没頭するけど、徐々に社会的な欲求を満たしたいと思う様になるのが現実味があって面白かった。
その過程で様々な社会問題を描いているのがこの作品の素晴らしいところ。
「アルジャーノンに花束を」を思い浮かべる人は多そう。
美術的にも優れていて、登場人物の華やかな服装や、船の外の幻想的な空の美しさに見惚れた。
ただしグロいシーンはかなりキツくて、目を向けられなかった。
ヨルゴス×エマでまた次があるならそれも絶対に観る。
24.1.27 TOHOシネマズ六本木