マーフィー

哀れなるものたちのマーフィーのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

2024/02/10鑑賞。

熱烈ジャンプ満載なのに
とても綺麗な映画だった
画も綺麗だし、話も綺麗に終わりそうなところにもうひと展開つけて、それも蛇足ではなくきちんと触れられてないところに触れてちょっとしたカタルシスも付け足して、スッキリする結末。
満足満足です。


精神的に幼く、庇護・支配の対象でとされる「哀れなベラ(poor bella)」が
世界をものすごい感受性で吸収し、管理してくる者や社会の規範などの「哀れなるものたち(poor things)」に縛られない自由な存在になっていく姿がとても良い。
まさに「自由への道を描く女」。

どんどん高い感度で世界を吸収していくベラ。
時にはゲロ吐いたり、スラムの人たちに破産するまで財産を送ったり。
良いことも悪いことも全部ブラックホールのように吸い込む。
感性がヤミヤミの実。


ベラの服や周囲の色がとてつもなく映えるめっちゃ綺麗な映像。
色に意味がありそうだけど、私には分からんくて
パンフレット欲しいのにあーーーー売ってない!!
いつかどこかで教えてもらえたりするかもしれないので、
色のこと書いたメモをコメント欄に残しておこう。

広角カメラの多用や正面ショットのズームが面白い。
時折現れる魚眼レンズのショットは誰の視点?
パンフレット欲しいのn


ベラの手術シーンやゴッドの食事シーンなど
シュールでバカみたいなSFさがあってめちゃくちゃ面白い。


ベラがマックスの元を離れてダンカンと部屋にいる時に、鳩が入ってくるのすごい。
マックスが見てるみたいな...?

食事シーンなどの会話、バリバリ自閉っぽい会話が面白すぎる。


「良識のある社会は君を破滅させる」と言ってたダンカンの見方は間違ってなくて、
それ故に良識のある社会に縛られないベラは、ダンカンを破滅させる形になる。
ロンドンでのダンカンとの別れのやり取りが最高すぎる。めちゃくちゃ笑った。









熱烈ジャンプ!!熱烈ジャンプ!!!
マーフィー

マーフィー