きたっちょ

哀れなるものたちのきたっちょのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.7
予告編が気になってclipしておきながら見に行ってなかった本作。
今日の午前のオスカー受賞時のエマストーンのスピーチがすごくグッときて、これはやはり見なければ!と午後さっそく行ってきました。

アーティスティックで凡人の私なんぞには分かんない世界観なんだろうなぁと思っていましたが…
いやいやドッコイ…

なんだかめちゃくちゃ面白かった。


美術的な部門でたくさん受賞しただけあって、もう隅から隅まで見落としたくないような世界観。
モノクロの前半部分は造形だけでもなんだかすごくかわいくて(ホワンホワンと鳴ってる音楽もかわいい)、これに色が付いたらどんな世界なんだ…!とお預けを食らった気持ちでわくわくしていました。

そしてベラが外の世界へ出ていくと色付く世界…!

ベラが着ている衣装が全部かわいい!

もう視覚的にだけでも見てよかった〜と思えるんだけど、内容が…!すごかった…!

一人の人間の成長というより、人類の進化を見ているようでした。

成熟するって何?良識があるってこと?
それだけだと生き物としてなんだかつまらなくも思えてくるけど…
そこを通り越して他者のためにできることに自分の欲のベクトルを向けられることなのかなってベラを見ていて思ったりして。

(自己中将軍は最後草食べてたし…)

まだまだ続きを見ていたかった…


そして中身だけ幼児〜思春期〜大人へと、生々しく!大胆に!繊細に演じたエマストーン…
こんな役をやりきってすごいとしか言いようが無い。
そりゃオスカーしかないですよねぇ…
めちゃくちゃ納得して帰ってきました。

見に行ってよかった。
パンフレット売り切れてて残念😢
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