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哀れなるものたちのasuのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.6
見た!
画が綺麗で、色使いや衣装も可愛い。
アリスの世界よりリアルで奇妙、だけど綺麗。

ストーリー自体は、女性キラキラつよつよストーリー。
乳幼児の脳みそを得たエマから急速に大人になっていくエマストーンを描いている。

最終的には本当に素敵な知性溢れる女性になるんだけど、一瞬チンパンジーを経由するので、R18シーンが多々あり。
え!?こんなに必要!?というくらいねじこんでくる笑
エマストーンの演技すごい。

(以下感想)
女性が人生を切り拓いていくサマは非常にかっこいい。

途中で貧富の差をエマが目の当たりにするシーンがあるけれど、
貧富ってもっと色々あるよねと思った。

エマはもちろん出生を考えると、貧にはなるかもしれないが、
なんだかんだ冒険をさせてくれたゴッドもいて、待ち続けてくれる誠実な男性もいて、知的好奇心をくすぐるマダムが身近にいて、お金を出し惜しまないし、欲望のままに性交に付き合ってくれる男性がいて。

かなり恵まれている。
現実ではあり得ないくらいに。


そして哀れなるものは誰なんだろうか。
船であったひねくれた男かもしれないし、ゴッドかもしれないし、ダンカンかもしれない。元夫かもしれない。
現実ではあり得ないくらいに上手くいきすぎたベラかもしれない。

そう考えると、人間というもの自体、ひいてはこの作品をみて考察している私さえ、哀れなるものなのか?と思ってしまった。

でもおよその人間は愚かしくて、意外とそれこそが愛おしかったりもする。
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