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ボーン・スプレマシーのharunomaのレビュー・感想・評価

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
3.0
ダグ・リーマンという軽薄ヤンキーに賭けるものはもはやこの世界にはそんな余裕はないみたいだが、トニー・スコットのように撮れとプロデューサーに言われ、それならトニーを呼べばよいという至極真っ当な抵抗を試みたリーマン(いやまさにトニー・スコットのように撮るべき)は、再撮影と上映延期、あらゆる混乱を映画そのままに引き受けて第一作を撮ってみせた。
続いてイングランド出身の偽熊ことポール・グリーングラスが引き継ぐ。
スプレマシーは音楽は好きだが
やはりショットが撮れない人がショットを解体しているように振る舞うこと
、モンタージュができないやつが、適当に繋ぐことがスタイリッシュではあっても、そこにフォルムは立ち現れない。それはリドリー・スコットのことだ。
ダグ・リーマンの第一作を見直したいと思わせるのは、まだ未分化に自分の身体能力を疑っているジェイソンが雪景色のスイスの銀行の外壁をスタント無しで降りていくからか。
前半部のインドの海岸での夜明けと、唯一ラスト、満身創痍のジェイソンが自分が殺した遺族に会いに行き、懺悔するところか。
ポール・グリーングラスはテレビならまだいいが、こと映画となるとただ煩いアクションが押し付けがましい。イメージゼロの騙し絵のごとく記憶に残らん。
ジョアン・アレン『ペギー・スーの結婚』の友人。『きみに読む物語』のレイチェル ・マクアダムスの母親役。 
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