常磐条

ボーン・スプレマシーの常磐条のネタバレレビュー・内容・結末

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ボーン・シリーズの2作目。1作目を見ている人間はジェイソン・ボーンの能力がいかほどのものか了解しているからね、ということで序盤からアクション盛りだくさんの展開で非常に楽しめます。面倒な説明が要らないのでテンポよくアクションを見せていけるという、シリーズものの強みが、“すごろくRPG型”のボーン・シリーズの特徴とマリアージュしています。

冒頭で恋人・マリーを死なせてしまったのは(この際、原作どうのこうのという話をいったん脇に置くとすると)、一長一短であったような気がします。ボーンが旅に出る(ゲームを始める)動機付けという面もあります(その後、次回作でのニッキーとの関係にも繋がっていきますし)が、1作目で果たしたマリーの役割、すなわちシリアスな流れの中にリズムを作るコミカルなシーンを切り捨てた影響が出ているように思います。観客を引っ張るためにテンポを上げざるをえないので、見終わった後に疲れます。それは画面が揺れるせいもあるわけですが、、、全てはシリアス・アクションの演出の作用・反作用ですね。が、結局のところシリアス・アクション一直線に進んでくれたおかげで、統一感のとれた見ごたえのある作品に仕上がっています。かなりクオリティは高いと思います。おそらくこれを1作目から見せられたらついていけないんじゃないかな。1作目を鑑賞したことで“こちらのレベルアップ”が完了しているからこその、2作目なんでしょうね。

追記1:ボーンがロシアに行くときにパスポートを見せるシーンで思ったのですが、マット・デイモンってとても無国籍な顔しているんですね〜。そういう意味でもジェイソン・ボーン役にハマってます。

追記2:今作のエンディングから3作目へのつなぐやり方、、、あれにはやられました、ハイ。。
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