「怪物」「クロース」に続き辛い話がまたきた…。
その2作品よりも少し上の世代の話。
純粋な二人の気持ちを踏みにじる周囲の人たち、多様性を尊重するというムーブメントがまだなかった1982年の出来事。
ワールドカップで西ドイツvsイタリアの決勝があった年。
不慮の事故から知り合った二人が友情を育み親密になっていく様子は微笑ましいが周囲は特異なものとして見る。
理解を示す人はいることはいるが、堂々とできない状況、小さな町では噂はすぐに広がる。
楽しいひとときを過ごしている二人だが物語が進むにつれ見ている側は苦しくなってくる。
最悪の事態だけは避けてほしいと願いながら見ることになる。
二人の笑顔が輝いてるだけに状況との対比がきつい。
せめて近親者だけでも護ってあげることができたならどんなによかったか。
親は子を護ろうとするが、その思いは全く違うベクトルを向いていた。子供を思ってのことだろうが基本的な考え方が相容れない。辛すぎる。
これを機に同性愛への理解が一歩進んだようだけど、こうなる前に何とかならなかったのかという思いが消えなかった。
