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バード・ボックス バルセロナのSSDDのレビュー・感想・評価

3.9
■概要
ある日から始まった…人々は自ら視界を奪い外を彷徨う。決して見てはいけないもの、それを避けるために文明は崩壊している。未知の脅威を避け生きるために懸命に抗う…。

■感想(ネタバレなし)
仕事が多忙を極め、本日配信される本作を楽しみに生き延びれたため、評価は贔屓目かもしれない。

前作バードボックスの続編となり、ことの始まりから描かれ、文明の崩壊していく様を描き前作の世界観をさらに広げた本作。

前作同様に視野が奪われた状態での緊迫感のある世界観と没入観が強くなっている。
前作で示唆していた存在を確定する描写が見られ、個人的には満足。

前作を超えるハードな内容展開がたまりませんでした。











■感想(ネタバレあり)
・クトゥルフ確定
人間を超える上位存在は見るだけで理解を超え狂ってしまうというコズミックホラー。前作では狂人の一人が見たモノの絵を描いていたので示唆していたが、今回では完全に現れた時の重力の異変など超常的な現象が強く描かれていた。
また声で誘う際に人によって聞こえるのが違うのは量子的存在で観測した地点で確定するため、その人間の意識に存在する罪悪感などから声が異なるという考え方も面白い。
人によって悪魔や天使、宇宙人に見えるという、旧支配者の宇宙的上位存在がうろついている世界観はたまらなかった。

・予言者
本当に良いものだと狂信しているものは他人に薦めているつもりで押し付け、度を越すと強制的に受け入れさせようとするという姿だったが、今回は魂の救済という考え方のものもいるという個人の捉え方で目的が違うのも良かった。
まさか主人公がバスを転倒させて全滅させるところから始まるという、予言者サイドでの視点から始まっていくのはかなり惹きつけられた。

・最後の文明
ラストの終わり方は割と綻びがなく、ゴンドラに乗ってくるのは予言者もあり得ることも対策し監禁。
外界を遮断しているが光は入れらる状態にしているなど、しっかり文明を残せている理由が明確化されていた。
ペーパーハウスみたいに色々な国での状態をシリーズスピンオフ化していくのだろうか。だとしたら楽しみだ。
やはりクトゥルフ作品は救いがない理不尽さが良い。
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