このレビューはネタバレを含みます
照れ隠しか構ってちゃんか、またはその両方なのかはわかりませんが、何年か前まで父は僕の誕生日を覚えていませんでした。最近は彼に対して腹を立てたり、落胆したりといったことが少なくなったように思います。その代わり、知らずのうちにだったのですが、おかしいことにおかしいと意を唱えたり、誰かに頼み事をしたりすることがほぼなくなりました。他人は変えられないし変わらないから、自分が変わるしかないというマインドが刷り込まれてしまったようです。だいたい言葉にしないまま、自分の中で片付けてしまいます。誰かを変えるということは、その人に歪みを作ってしまうということのような気がするから。