このレビューはネタバレを含みます
僕は車の中から外を眺めるのが好きでした。綺麗な景色であろうが殺伐としていようが、ただ目の前を流れていく風景をぼーっと眺めるのは心地よいものです。最近は窓の外に没頭することが難しくなってきました。運転してもらってるな、とか、灯っているあかりの数だけ人や仕事や生活があるんだ、とか。そんなことが頭をよぎり、この社会で自分だけが異質な存在のようにさえ思えてきます。不思議な感覚です。「悲しみは使い古した喜び」という言葉の意味はわかりませんでしたが、僕と友だちの関係も、そのうちはこんなふうになっていくのかな。