安藤サクラだから、見たいと思っていたが、不穏な感じの作品なんだろうと、暫く躊躇して手が出なかった。が、杞憂だった。
ネリ(安藤サクラ)は東京の胡屋(淵上)から逃げてきて、生きていくために高城(生瀬勝久)の下で特殊詐欺を手伝い、リーダーというか指導コーチを生業としている。受け子がいて、見張り役がいて、指導者がいて、策を練る者がいて、との世界を垣間見た。でも、そこも上が下を支配し、搾取していくヤクザな世界だ。きな臭い世界の中でも血の繋がらない弟分ジョー(山田涼介)・ネリの幼い頃を知っている曼荼羅(宇崎竜童)との人間愛があるのが救い。そしてネリ本人はこの世界から抜け出したいともがき、下流老人へ憐れみと気遣いを見せている。ジョーの行き当たりばったりの行動がネリも巻き込み大金横領に繋がっていくが、これはネリには大チャンスになるのか?ラストのネリの走りを応援したくなる。
岡田准一がチラッと出た。友情出演?
宇崎竜童の演技がよかった。
No.1427