湯っ子

ニンフォマニアック Vol.2 ディレクターズカット完全版の湯っ子のレビュー・感想・評価

4.0
とある衝撃シーンを「負けるか!見届けてやる!」という謎の頑張りを発揮し、「よし、見届けた…」と思った途端に具合が悪くなってダウン。仕切り直して翌日に続きを鑑賞。
Vol.1で私が疑問に思ったリスクは、Vol.2では最悪な形でヒロインの身に還ってきていた。

ヒロインはあくまで「私は色情狂よ!」と主張するけど、過剰な欲望があるから狂うのであって、欲望がなくなったら狂うこともなくなるんじゃないのかしら。性欲がなくなったら今までおざなりにしてた睡眠欲や食欲が出てきて、「10時間続けて寝るって気持ちいー!」とか、「お腹いっぱい食べるって幸せ!」とかになるんじゃないのかしらとか、わりと真剣に考えてしまった。
なくなった欲望を取り戻すために必死になるのは欲望じゃなくて心の問題で、だったらやっぱりそれって依存症なんじゃないの、と私は思いました。

ヒロインとおじさんの間にあった認識のズレは大きくなる一方で、その結果があのラストだったのだと思う。ここまでのことにはならずとも、こういう男女のズレって身近でもよく聞く話ですね。男女間の友情って難しいよね〜、みたいな。

色情狂のヒロインと童貞爺さんの対話は危険でもあり、興味深くもある。相容れないながらもお互いの主張を受け止めていて、とても聞きやすい。
でも、そんな対話すべてを嘲笑うような着地。いくら知的ぶっても人間なんて下らない生き物じゃ!ってトリアーは言いたいのかな?それとも、語っちゃったぜ俺…ちと恥ずかしいぜ、からのなーんちゃって!なのかな?わからん!
湯っ子

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