ギャレス・エドワード監督、手堅い。
最近流行りのシリーズモノでもなく、アメコミものでもない、オリジナルストーリー。
冷静に見れば、どこかで見たような画面、設定も多いのだが、暴君国家アメリカを遠慮なく描いている。AIの子供が、とても無邪気でかわいらしい。
ラスト、あれでよかったのかな?確かにこの監督、「ローグワン」は甘くないエンディングが見事だったが、本作に関しては、もっとストレートなハッピーエンドでもよかったんじゃないかな。
このエンディング、星野之宣の傑作漫画「2001夜物語」のひとつ、「愛に時間を」の影響を受けてない?
あの、怖いオバさん軍人、まるで「アバター」の、あの凶悪オヤジみたいだった。この映画に出てくる米軍そのものが、「アバター」の地球軍そっくり。巨大兵器で攻めてくる。あの自爆ロボット、ちょっとコミカルなんだが、ものすごく邪悪な感じで怖かった。
それにしても、今さらながら「ブレードランナー」が映画史に与えた影響の大きさを実感した。未来のアジア、もはやこうやって描くしか選択肢がないんじゃないかしら。
予告編にはちょっとしか出てこないが、渡辺謙がけっこう活躍する。この監督の「ゴジラ」でも、実質、渡辺謙が主役だったし。